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帰りたい。 でも、どこへ？ 羅謝はぼんやりと空を見上げていました。 「・・・どうしたの？羅謝」 黙ったまま、羅謝は首を振りました。 「変な羅謝」 「・・・華南は、帰りたいと思ったこと、ない？」 「どこへ？」 そう、どこへ？ 僕たちは生まれたときからここにいる。ずっといままで、そして これからもずっと。 「淋しいって思わない？」 「・・・」 思わないはず、ない。僕も羅謝も生まれたときからずっとひとり。 いままでも、これからも、ずっと。ずっとずっと永遠に、僕たちは ひとり。 「じゃあ、僕たちはどうしてここにいるの？」 「それを知って羅謝はどうしたいの？」 ここにいる理由がわかれば淋しくなくなる？ここにいる理由がわ かったら、僕たちは帰ることが出来るの？ ・・・どこへ？ 「華南・・・」 「なに？」 「なんでもない」 羅謝は首を振ると、にこっと笑いました。 それはいつもの、羅謝の笑顔でした。 「なんでもない。ね、あそぼ」 「うん。・・・」 ねえ、もう帰ろうよ。 そうだね、もうお外は真っ暗だね。 「ねえ、羅謝」 「なあに？華南」 「星が落ちていくよ」 「あ、ほんとだ。きっと、帰っていくんだね」 何もないところへ。 「今日は何してあそぼ？」 「そうだね、なにしよっか？」 |