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「なになに、『翡翠が殺された！犯人は？殺害方法は？！』・・・これ、おまえ自身にも答えて欲しいってさ」 「ヤな質問・・・多分、『ガーディアン』じゃない犯罪者に殺されるんじゃないかな。僕には公務中は一応警護係がついているから、銃の狙撃あたりで」 「夢のねえ回答だな」 「・・・自分の殺され方に、どうやって夢を持てと？」 「んーと、例えばさ、天使様が迎えに来てくれるの、とか」 「それ、殺されてないじゃない」 「でもこの世から連れて行かれるんだから、殺されてるのも同じだろ」 「ら、乱暴だな。宗教の人に怒られても知らないよ」 「うるせー、寄付しなきゃ助けねえなんて神様でも何でもねえや」 「・・・そうだね、お金を取って助けるんなら君でもできるもんね」 「ああ、・・・ってどーいう意味だソレは？！」 「いいから。主要登場人物に答えさせろって指定があるから、君も答えてよ」 「えーとな。・・・お前、あんまり殺されるって気がしねぇなあ」 「そうかい？」 「うん、何か病気で死んでそうな気がする」 「でも、ほら、一応アンケートだから・・・」 「うーん・・・うーん、やっぱその辺のチンピラにさっくりやられそうな気がするな。『ガーディアン』はお前に手ぇ出すほど馬鹿じゃねえだろうし」 「じゃ、次はー・・・千歳三等巡察官は？」 「・・・何と言いますか、その設問自体無理があるような気がするのですが・・・」 「そうですか？」 「孔雀が護っていそうですから」 「そうかぁ？俺、別にこいつに恩も義理もねぇけど」 「そう？でも、但馬も同じようなこと言ってたよ」 「おかしいな。金糸雀、お前は？」 「翡翠殺人事件？バッカバカしい、翡翠は殺したって死ぬようなタマじゃないわよ」 「いや、殺されるとして・・・」 「殺されやしないわよ、孔雀が黙ってやしないじゃない」 「・・・おかしいな。玉虫、お前は？」 「うん、そうだね、僕も孔雀が庇う、に一票」 「選挙じゃねえっての！」 「氷もそう思うよね？」 「うん。てか、みんなそう思ってるから、そもそも翡翠を殺ろうなんて誰も考えてないんじゃないのー？」 「そうよねー。ね、星夜くんもそう思うでしょ？」 「よっぽどのバカじゃない限りはねー」 「・・・でも、『いとや』は翡翠を絞めたぞ」 「絞めただけだもん。殺そうなんて思ったことないよ」 「てか、死ねんやろ。お前、孔雀のメシの世話を俺にだけ押し付けてトンズラこく気ぃやないやろな？！」 「当然『警察庁』でもその真空管みたいな胃袋の面倒を見る気はないぞ。お前、絶対死ぬな」 「そ、そんな、先輩、僕をおいて死んだりしないで下さい！」 「若葉・・・君だけだよ、僕の事を心配してくれているのは」 「先輩が居なくなったら、僕一人で孔雀の尻拭いをしなくちゃならなくなっちゃうんですよう！」 ・・・後刻、治安『法廷』の執務室で一人、翡翠が暗く沈みこんでいたのを『法廷』事務官によって目撃されている。 「万が一にも殺されそうになったりしたら、絶対にあのバカ雀が助けに参りますわ、って申し上げたら余計に落ち込まれたようで・・・私、何か悪いことを申し上げたのでしょうか？」 |
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